1901年(明治34年)に木版工房での9年間の年季奉公を終えた鼎は、他人の下絵を彫るだけの職人に満足できず、1902年(明治35年)東京芸術大学洋画科選科予科に入学した。
在学中の1904年(明治37年)与謝野鉄幹主宰の雑誌明星に刀画「漁夫」を発表、海辺の人々の生活感を滲ませたこの作品のリアルズムは、複製技術を主体とする、従来の版画にない新鮮さを示し、新進気鋭の版画家として注目された。それは絵師彫師、摺師の三者を一人で行う画期的創作版画あった。
「漁 夫」
1904年 木版
31.9×27㎝
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